ウッド、ストーン、カラーコンクリート。多様なテクスチャをコンクリート塗料で表現|AFJ
デザイン性の高い国内外の家具や照明、マテリアル、生活雑貨などのブランドが一堂に会す
「インテリアライフスタイル2025」が6月10~12日に東京ビッグサイトで開かれ、
コンクリート用塗料の国内メーカー「AFJ」さんのブースを訪ねました。
話を伺ったのは2代目社長の小林研二朗さんです。
「空間にもう一味加える」と謳っているだけあって、
カラーやテクスチャの違う、様々なコンクリートの塗り見本が並んでいます。
小林さん:1つのコンクリート空間で、塗るだけでいろんなテクスチャを見せられるという提案をしています。
ん!? 一瞬わかりませんが、どういうことかというと...
フローリング、コンクリート、ストーンタイルでつくられているように見える、このコーヒーショップの床見本。全てAFJの塗料で仕上げられているんです!
ストーンタイルやフローリングのように見える部分には、「塗るTEXTURE」シリーズの「ストーン」「ウッド」を使用しています。
「ストーン」は色材を塗布して乾燥させた後、石の質感材を塗装ブラシで塗布するだけでこんなリアルなストーンテイストになります。色はホワイト、アッシュ、ブラック、トープの4種類。
実は商品を展示しているテーブルも、このブラックで仕上げてあるとか。
「ウッド」と他に「メタル」のテクスチャがあります。
まもなく実売される予定なのが、新商品の「ハルメジ」です。これをコーヒーショップの床見本の目地部分に使用しています。
ハルメジは二層のテープ。格子状に床や壁に張って上から塗料を塗ったら、上の層だけ剥がします。するとタイル張りのように仕上がるというもの。
タイル張りのような技術が要らず、気軽にタイルテイストを演出できます。
色は写真のライトグレーのほか、ブラックゴールド、ホワイト、ブロンズを用意しています。
滑り止めになり、強度が増すのが「PAINT CREATE彩」です。こちらは塗布するだけでカラーコンクリートのように仕上がります。
これは床見本の動線部分に使用されていますね。
なぜこういった様々なテクスチャに見える塗料をつくっているかというと、昨今の職人不足に対応するためだと言います。
実際のフローリングやタイルを張るとなるとそれぞれ職人が必要になりますが、コンクリート塗料だけだったら1人の職人で済むのです。
なるほど、デザイン性を諦めず、でも人手やコスパも考えて施工できるようにしているんですね。
ちなみに、開発を重ねて完成した、今年2月発売の浸透性コンクリート着色強化剤「NANOPICS」も見逃せません。
これまでのコンクリート用塗料は表面に膜をつくるものでしたが、これはコンクリート内に約1ミリ浸透して着色する塗料。
硬いコンクリートですが、例え表面が少し削れたとしても色はそのままでクレームになりづらいという優れものです。
また、塗料がしみ込むため表面のコンクリートの質感が失われずにナチュラルな素材感がキープされます。そのため、デザインを重視する建築家などに人気だと言います。
コンパクトながら、コンクリート塗料の奥深い世界を知れるAFJの展示でした。