"EXPO2025 大阪・関西万博"に行ってきました〈トイレ編〉
7月上旬、EXPO2025 関西・大阪万博に行ってきました。
建材・素材・建築デザインなどをテーマにゆるりとルポを投稿していきます。
――――SNSで注目を集めたトイレ
万博開幕にあたっては、かなり多くのネガティブ情報を目にしませんでしたか?
「ガス問題」「総工費〇億円の仮設トイレ」「落ちそうな頭上の石」・・・
開幕前から現在まで話題に尽きませんが、これだけは言えます。
万博のトイレ、見るだけで楽しめる
――――推しトイレ紹介
<トイレ5>
カラフルな三角と四角の集合体。それぞれの図形を動かして配置転換をしたくなるような、
積み木やテトリスを感じさせる光景でした。
個室が一直線にわかりやすく並んでいるわけではないので、
どの個室に入ろうか...という迷いやワクワクがあるのもまた一興。
手洗い場は水受け(ボウル)が設置されておらず、地面で受け排水される設計です。
手洗いづらくないかなーと思いましたが、水撥ねもなく使い勝手は良好。
そして、スタスタ歩いてきた男性を見て感心。
蛇口をひねったかと思うとそのまま頭を突っ込んで水浴び。他には、足を水で流す人も。
1年の中で一番暑いシーズンをスケジュールに含むこの万博には必要な設備だと
心の中で大きく頷きました。
<トイレ2>
パビリオンかな?と思って近づくと、なんとトイレ。
入口にはとんでもなく大きい石が鎮座しています。
この石、「残念石」というそうです。
400年程前の人たちが大阪城再建のために切り出した花崗岩なのですが、
再建に使用されず切り出されたまま残されていたもの。
他のパビリオンでも、驚きに値するデザインには出会えますが
ここまでの重厚感を感じるものはそうそうありません。
<トイレ6>
ちょっとした屋外広場にありそうな段々の座席。
この下がトイレだなんで歩いてくる角度によっては全く分かりません。
私自身、何を見るための席なんだろうなーと周囲の様子も取り込みながら近づいて、
ちょっとうろうろして、やっと気付きました(心の中でトイレかーい!って言いました)。
外から見えるのは「木」、中で見えるのも「木」。
なんだか自然に還ったような気持ちになります。
五感が全部「木」で満たされます。もはや「山」。
設計者のコメントによると「水のパビリオン」として考えられたそう。
中の様子は撮影していませんが、まさに今の世界の動きを体現しているように、
ジェンダーの境界線も緩やかでした。
――――トイレも愉しんで
万博内にはたくさんのトイレや休憩所があります。
ただ用を足すだけ、ただ腰を下ろすだけでなく
その空間を愉しんでお気に入りのトイレを探すのも良いでしょう。